30代の初めころだったと思うが、駅ビルの店で服を買った。
アメリカ生まれのファッションブランドの店で、お洒落な感じの品揃えである。
買った服はジャケットとスカートが揃いになっていて、スーツ代わりにも
使えそうだ。
いかにもアメリカっぽい(?)モダンな色合いと、しっかりとした質感。
だが、なんとなく 「PTAっぽいかも・・・」 という気もしていた。
( ← PTAに出席するお母様が着ているイメージ。)
ある日、その服を出張に来ていった帰りに実家に寄ったのだが、父親は
「おばさんみたいな格好だな」 と一言。
え~。お洒落な店で買ったのに・・・。
やっぱりPTAのイメージだったのだ。
ガッカリした私は、その服をあまり着なくなり、捨ててしまおうかとも思いつつも、
そのままになっていた。
それから10年以上経った先日、クローゼットの中身を少し整理していて、
久しぶりにその服を手にとった。
何年も来ていないから、やはり捨ててしまおうか・・・。
いや、もう 「おばさん」 だから、着ればいいんじゃないの?
(と、自問自答。)
いやいや、そういうことを言っていては、おばさん化に加速がかかってしまう。
いかんいかん。
とりあえず、もっとおばさんになったときのために(?)、まだとっておくことにした。
クローゼットの中から、これも30代の初めに購入したブラックの
フォーマルスーツも出てきた。
知人の逝去などに接して、こういうのも持っておかなくては・・・と思いつつ
買ったのであるが、それ以降、着る機会は殆どなく今に至っている。
これは、ありがたいことだ・・・。